~宮沢賢治「雨ニモフケズ」をワタクシにあてはめる~
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雨ニモマケズ風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ慾ハナク決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル

「雨にも負けて風にも負けて
雪にも夏の暑さにも負ける軟弱な体を持ち
欲は限りなく在りよく怒りいつも不満だらけでブツブツ言っている」

一日ニ玄米四合ト味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ

「一日三食一合(雑穀米・大麦入り)と豆腐・卵少しの野菜を食べ
些細なことに関わってああ損をしたああ得をしたと言い
ひとりかってに妄想に耽りそしてよく忘れる」

野原ノ 松ノ林ノ 陰ノ小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバツマラナイカラヤメロトイヒ

「知り合いの大工さんから小さな家を借りて住み
東のことなど知らずましてや他人様の看病などとんでもない
西に疲れた母あれば行って飯など食わせてもらい(もうそれもできないなぁ)
南に死にそうな人あればさっそく救急車を呼び
北にケンカや訴訟があれば関わりたくないと思い近寄らず」

ヒドリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ
クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ

「日照りの時は熱中症に気を付け水分補給寒い夏は涼夏と考え有り難く
みんなに能無しと呼ばれ褒められもせず苦手にされて
そういうものにワタクシはなってしまったよ」

南無無辺行菩薩
南無上行菩薩
南無多宝如来
南無妙法蓮華経
南無釈迦牟尼仏
南無浄行菩薩
南無安立行菩薩

「無宗教です」





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お話~Lの小さな話
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カエルのLは。
田んぼの中に住んでいる。
何も好きで。
住んでいるわけではない。

父さん母さん。
爺さん婆さん。
先祖代々。
皆ここを離れずに。
住んでいたから。
自分もついでに。
住んでいるだけのことだ。

だから。
田んぼ以外の世界は。
何も知らないし。
ここ以外の生活など。
考えられない。

ぼんやり。
夕陽を眺めていると。
風が吹いて来た。

風は6月らしく。
蒸し暑く。
心地の良い風だ。

あ~。どうも。
こんにちは!
はい。これ。どうぞ!

風がそう言って。
手渡したのは葉書。
沼に住むカエルのKから。
届いたのものだ。

ある日のことだ。

Kが道に迷って。
田んぼの中に入り。
途方に暮れているところを。
Lが声をかけた。

その時のお礼の葉書だ。

田んぼから沼までの。
丁寧な地図とともに。
こう書いてある。

「いつぞやは。
 ありがとうございました。
 お陰で無事に家へ帰れました。
 さて。
 近頃は雨が続いて嬉しい限りです。
 お陰で散歩をするのに。
 いい季節になりました。
 ところで。
 よかったら明日にでも。
 こちらの沼へ遊びに来ませんか?
 美味しい水草ティーがあります。 
 カタツムリケーキもありますよ。
 いっしょに食べましょう!
 お待ちしております」

Kの気持ちは嬉しい。
けれど。
外の世界は怖いんじゃないかな?
Lは考える。

途中で鳥やネズミに。
出会うかもしれないぞ?
そしたら。
どこに隠れたらいい?
田んぼから出ないほうが安全だ。
そうに決まっている。

でも!カタツムリケーキが食べたいな!

翌日Lは。
片手に葉書を持って。
田んぼから出る。

雨に濡れた畦道。

黄色いタンポポ。
赤や青の紫陽花。
みんな宝石のように光っている。

用水路には。
たくさんのメダカがいて。
Lに向かって。
小さな手を振っている。

その上には。
緑色のイトトンボがいて。
ひと時も休まず。
前後左右に飛んでいる。

更に上を見上げると。
トンビがクルクル回って飛んでいて。
鋭い目で睨んでいる。

Lは思わず雑草の中に隠れる。

「やだな~。こわいな~。
 はやく行ってくれないかな~」

しばらくすると。
トンビは東の空に飛んで行き。
見えなくなる。

雑草から頭を出したLは。
ふ~っと。
大きな息を吐く。

胸のドキドキが止まらない。

大きく深呼吸をして。
気持ちを静め。
また沼に向かって歩き出す。

しばらく歩くと。
鮮やかな黄菖蒲の花が見える。
沼だ。急いで沼に駆け寄る。

蓮の葉の上にKがいる。

Lはザブンと水に入り。
蓮の葉まで泳ぐ。
水は温くて気持ちがいい。

「よく来たねぇ」

Kが笑顔で。
Lに手を差し伸べる。
蓮の葉に上がると。
ふわふわして。
まるで雲の上にいるようだ。

目の前に。
白いテーブルがある。

「どうぞどうぞ。腰かけて」

KはLにそう言うと。
カタツムリケーキを二つに切り。
小皿に取り分け。
葉っぱで作ったコップへ。
透明な緑色の水草ティーを注ぐ。

「これ。今朝作ったばかりなんですよ」

水草ティーで乾杯し。
カタツムリケーキに手を伸ばす。

甘い香りと。
トロッとした感触が。
舌に気持ち良い。

「美味しいねぇ」

Lが思わず。
顔をほころばせる。

Kも一口頬張って。
笑顔を返す。
「うん。美味しい!」

食べたり。
飲んだり。
話したり。

そうしているうちに。
これまであった田んぼ以外への不安や。
トンビを見た時の怖さが消えいく。

そう感じると。

水面で跳ねていた雨音が。
急に軽快なワルツのように。
聞こえ始めた。




綿の国星
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ラフィエル「まっ白で身も心も沈み込むような素敵な香りがする一面の綿の原。そこには目も覚めるような美しいお姫様がいて辿り着くとやさしく接吻してくれるんだとさ」

(須和野 )チビ猫「すごいじゃない!」


                         


                             大島弓子・綿の国星(animation版)




綿の国星・挿入歌~鳥は鳥に(作詞・大島弓子・谷山浩子)


アルクカメラ~しがみつく
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むかしね。ある人がこう言ったのよ。
「ヒトは何かに狂わなければ生きていけないんじゃないか?」と。

もちろんこの人の「狂わなければ」の真意は。
単純なものではありませんけれど。
それを「しがみつかなければ」と考えれば。なるほどね。とも思うわけですね。

たとえば1本の巨木が雄々しくたっている。
それは大地に根を降ろして。
しがみついていればこそ成り立つ構図なわけですね。

それでもね。
自分は浮き草のような人生にあこがれるわけです。
空を漂う雲にあこがれるわけです。
(ああ。あこがれとも違うかなぁ)

何故そう思うようになったのかというと。
自分は絵画創作を終えた45歳で人生が終ったと思っていて。
以降の生き方・visionをどうしても描けなかったわけです。

なので45歳以降は流れるに任せているんですよ。
いつ死んでもいいし。悔いがまったくない。
大きかった雲はやがて霧散霧消していきます。

それと同じと考えているんです。