オモイデタチキリソウ~さくらさくら さく さくらちるさくら 
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さくらさくら さく さくらちるさくら 

桜の季節は心がにがくなる。だから。桜色は好きだけれど。
時に桜色は錆びた鍵に変わり。奇妙な音をたてながら記憶の扉を開ける。
そして静かに静かに。或る人の言葉と姿を盗り出してしまう。

「わたしね。さくらって名前をつけて。みんなに呼ばれているの」
「わたしね。さくらのある家に住みたい」
「さくらのつぼみはね。こうして描くのよ」

言葉と姿が入り混じる。視線は自然と下を向く。心が散った桜に染み込んでゆく。
通り過ぎた過去は消えてなくならず。やがて心は柿の葉の透明な若葉色を求め始める。
桜色と若葉色を合わせ灰色の曖昧という現実にするために。

さくらさくら さく さくらちるさくら 



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情景を壊してしまう恐れがるで敢えて書かなかったのですが。
この自由律の句は種田山頭火のものです。
彼の数ある句の中でも特に目立ったものではないと思います。

ただ春になって。桜が咲く頃になると自然と思い浮かべるのです。
たぶん連想なのでしょう。
縦に連なる「ひらがな」が「まるで花びらが舞い散る」ように感じるのです。
(ご存知のように本来は縦書きw)

山頭火は過去に取り上げていますのでここでは述べません。
まぁ。語ってもしょうがないという想いもありますし。何より。
「全くバカな人生を歩んだ男」だと「自分を振り返ってしまうから」ですw

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