スケッチ~花火風景
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今年初めての。
アイスキャンディを。
頬張りながら。

喘ぐようにして。
慣れない人波の。
中を歩けば。

紺生地にピンクの花柄。
浴衣を着た白いうなじの。

涼やかな。
若い女性が前にいる。
(ばんざ~い♪)

帯は蝶のように結ばれて。
それはそれは美しく。
今にも夜空へ舞いそうな華やかさ。

しかし。あろうことか。

彼女の白い手は。
日に焼けた黒い手の中にあり。
逃げる様子もない!

いやむしろ。

いたいけな。
細い手は。
それによって。

安らいでいるようでもある?

(う~)ならば。

凛々しくも。
逞しい黒い手は。
十五夜の晩。

迎えに来た月の精から。
かぐや姫を守ろうとした武士。
というわけか・・・

この考えは。
たぶん。
限りなく嘘に近い。

すでに。

黒い手には。
確実に。
嫉妬の毒矢が刺さっているのだ!@@;
(許してください)

などと。
ぼんやり妄想を抱きつつ。
口元を見れば。

どうやら。

アイスキャンディは。
くじ付きだったようで。
棒の真中に。

小さくハズレの焼印が見える。

そのアイスキャンディの。
ハズレを目にして。

人生のほうはどうよ?

ハズレか?
アタリか?
さて?はて?どうなんだ?と。

なんとなく。
思った気がしたのは。

薄暗くなった風景のせい?

そのハズレの棒を。
咥えたまま。

歩いて行けば。

そこは海沿いの。
花火が。
よく見える特等席で。
(だから人が多いんだ!)

アスファルトの上に。
ぺたんと。
座る豪華版@@;

ケツが熱い!

いや。温い!

昼間の暑さを。
吸い込んだアスファルトが。
尻と両手を温くする。

それでも。

その温さは少しも嫌でなく。
慣れてしまえば。
ほどよい温さで心地よい。
(ここだけ昼間?)

海上の遥か上には。

朧月が浮かんでおり。
雲の合間で。
見え隠れしながら。

花火を待っている。
(ハヤクシナイトワタクシカクレマシテヨ!)

それは同じく。
期待を込めて花火を。
待つ人々の。

見上げる顔と一緒で・・・・






・・・・しっ!!








花火

















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びわ雑炊・補~古い写真・笑顔
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陸援隊・中岡慎太郎


写真を見るのが好きだ。

中でも。

幕末時代の写真。
特に人物が映ったものに。
興味が湧く。

例の有名な懐手の坂本竜馬は。
彼の勇壮・壮大な。
スケール感が現れていて。

とても好きな写真だが。

同志だった陸援隊の。
中岡慎太郎も大好きだ。

実に素敵な笑顔で映っている。

当時の写真は。
写すのに相当時間を。
要したらしいから。

当然。そのほとんどが。
畏まって。
固まっているように撮られている。

しかし。中岡は違う。

スナップ写真のように軽やかだ。

中岡は。存命中から。
人柄に定評があり。
思いやりの深い人物だったらしい。

だからだろう。その笑顔は。
ほんとに自然で。やさしい。

ああ。こいつなら。

絶対に裏切ったりしないだろう。
と。お節介にも。
想像してしまうぐらいだ。

そのぐらい笑顔がいい。

他にも好きな古い写真は。
たくさんあるのだが。

そんな大昔ではなく。
近年撮られた写真で。
忘れられない写真がある。
(たぶん。家族が撮った?)

と言っても。
所有しているのではなく。
見たというだけで。

どこで見たものか。
どうしても思い出せない。

特に著名な写真家が。
撮ったものではなく。

ただのスナップ写真だったことには。
間違いない。

構図はこうだ。

場所は海辺(おそらく砂浜)
時間帯は。朝~昼(推測)

60代半ば。と思しき夫婦。

右手に。御主人。
左手に。奥様。

少し離れて。
一緒に海辺を歩いている。

少し痩せた御主人は。
(広岡達朗似)
眼鏡を掛け。ブレザーを着て。
後ろの奥様の方を振り返り。

奥様は。御主人に向けて。
顔をあげている。


というような写真だ。

これだけだと。
なんてことはないのだが。
この写真の素晴らしいのは。

笑顔。

夫婦どちらもが。
ゆったりとして。
実に素晴らしい笑顔なのだ。

お互いを慈しみ。
心の底から信頼し合って。

尚且つ。

長年の労苦を。
共に経なければ。
けして。
生まれないだろう笑顔。
(そう思われる)

これほど。
幸福感に満ちた写真を。
オレは他に知らない。

さて。

それにしても。
どこで見たものか?

こちらの頭も。
古い写真に負けず劣らず。
多分に古くなっていて。

さっぱり。
思い出せないでいるが。
それでも映像だけは。

なんとなく頭にあるから。
まだ。少しは。
ダイジョウブかも?




思い出館徒然記~白婆
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チェコ人形


現在のところ。
来客少なく。
閑職であることには。

間違いないw

もう少しすれば。
多少は忙しくなると思うが。
(そうなる予定?)
それでも。

傍目から見れば。
優雅なもんだ(遊んでるじゃん)
と見られるに違いないw

なので。
常々。人。来ないかなぁ?

なんて思っているのだが。
そもそも。
人通りが少ないから。

一日。ひとり。
あるかないかが。現実(汗

そんな昼下がり。

「お客さんですよ」と。

誰かと。思えば。
玄関に色の白い婆さんが。
立っている。

無造作に束ねた白髪。
詰まった小袋を下げた手。
小ぶりなリュックを背負う背中。

半袖姿の若々しい婆さんだ。

「ちょっと。
 見せてもらたいんですけど」

どうぞどうぞ♪

というわけで。
スリッパを用意して。
上に上がってもらう。

婆さんは。
背中のリュックを。
足元に下ろし。

周囲に並べてある物品を。
懐かしそうに。見て回る。

その姿を見て。

暑い中。
来てもらったのだから。
冷たいお茶でも。

と思ったが。

あいにく。
オレが飲んでしまったばかりw

こういう時のために。
家で作って。
用意して来たのに。

相変わらず間が悪いT-T

婆さんは。
全部見終わらないうちに。
よっこらしょと。
フロアの椅子に腰かける。

オレも。椅子に腰かけ。
暑いですねとか。
営業用?の笑顔で応対する。

そうやって。

何気ない話をするうちに。
急に。婆さんがオレの顔を。
じっと。見つめる(ん?

「あなた・・・美術関係してたでしょ?」

はい?@@;

「お金のことをあまり気にしない。
損も得もないような生き方してたでしょ?」


はい?@@;

「あなた。運勢は強いのよね・・・でも。
何か知(痴?)的なものが。邪魔してるのよね~云々」


目の前にいるただの婆さんが。
突然。
占い師に変身している(焦る。オレ。

遠からず。
婆さんの言うことは。
当たっている。

「あなた。占い師ですか?(汗」

「いやいや。顔を見たら。わかるの・・」

次第に。顔が引きつって。
背筋が伸びる(焦るな。オレ。

にこにこしながら。
更に。オレのことについて。
婆さんは語り続ける。

やがて。

婆さんの話は。
オレのことから。
戦前の話しになり。

子供の教育問題へと続き。

更に。話は飛躍して。
現代の「食と健康」論になり。

「わたしは。山の中にひとりで住んでますw」

「水道がないから。
 水は雨水のきれいな時に5つのカメに入れw」

「ご飯は釜で炊いて。洗濯機は壊れたから。
 金たらいと洗濯板で洗っているw」

「et cetera・et cetera・et cetera」


来年。80歳になるこの婆さんは。
毎日。よく歩き。本もよく読むらしい。

図書館までぐらいなら。
歩いて行って。借りて来るとか。
薬は一切飲まず。

それでも元気だとか~@@;

すっかり。婆さんのペースで。
話は続いてしまい。
軽く1時間をオーバー。

まぁ。それも。ここの役目だし問題ないが。
(近隣のお年寄りに。
 昔語りをしてもらうのは目的のひとつ)


元気そうに見えて。

初めて会ったオレに。
これだけひとりで。
喋り続けてしまうのは。

やはり。

ひとり暮らしの。
寂しさが。
あるからだろう。

「今度。土曜日に時代劇映画やるんですよ。
 また話の続きをしましょうよw」

「それじゃあ。来てみるかね♪」

婆さんは白い顔に。
愛想笑いを浮かべ。

ヘチマ(当館のお土産品・限定品)を持って。
帰って行った。


後日談。

白婆(あの婆さん)との会話中。

Rさんは。
5,6年前に亡くなってね。
後が大変みたいよ。

なんて話題が出てきたのだが。

それを知人に話すと。
こんな返答があった。

「え~!こないだ見たばかりだよ!」

おいおい・・白婆@@;






アルク~白い半月の下
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マリー・ローランサン


今日は昼中。
ひどい暑さで。
歩けば。

疲労するのが。
目に見えていたから。
(去年の夏を思い出すT-T)

出発を遅らせ。
午後7時よりstart。

さすがに。
午後7時ともなれば。
暑さも納まり。

涼しい風が。
そこらに吹いている。

空はまだ青白く明るい。

白い半月が。
天高くに見える。

夕陽を覆う長大な雲。

その色は。
ぼんやりとして低彩度。

薄いグレイと。
暗いグレイが重なりあい。
ところどころ。ピンク。
(ピンクは夕陽の戯言?)

曖昧な輪郭と。
薄く。
ぼんやりとしたグレイとピンク。

ふぁーっと。
マリー・ローランサンの。
絵が浮かぶ。

彼女の描いた甘く。
夢見るような。
女や少女たち。

彼女は近視だったのだ!@@;

だから。ああいうふうに。
ぼんやりして。
曖昧な絵を描いたのだ!

なんて。誰かの。
見てきたような嘘を。
思い出す(実はホント?

風が強くなる。

風は雲を追い。
地上の草木を揺らす。

ひとかたまりの。
里芋の葉が激しく揺れる。
(葉は細長くしたハートのようで人の顔に見える)

グルングルンと。

肯いては。
すぐに。首を振る。

さながら「笑いながら怒る人」
(竹中直人の十八番だった?)


信号を待って。
左に曲がる。

小さな会社の前に。
4,5人ばかり。家族?

その中の。
30代と思しき。
男性が叫ぶ。

「かぁーちゃん!!どこにおるんかねっ!!」

久し振りに。
成人男性の。

「かぁーちゃん」を聞く。

オレも。
ずっーと「かぁーちゃん」だったよ。

母さん・お母さんなんて。
一度も呼んだことはないよ。

さすがに年を食って。
そう言うことが。
恥ずかしくなったこともあったが。

それでも。

やっぱり最後は。
かぁーちゃんだったよ。
そんなふうに。

昔を懐かしんで帰路を辿る。

風は涼しいが。
額が汗ばんでくる。

帽子をとれば。
風が。
クリクリ頭を撫でて行く。

イイキモチ。

すっかり。
暗くなってしまった空の。
半月は。凛と輝いて。

それもまた。

イイキモチ。






アルク~黄昏5時30分
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黄昏。

と言っても。
雲に隠れて見えないにしても。
まだまだ日は高い。

その中を歩く。

水田の稲たちは。
ずいぶん育って。

幼児期から少年期。そして。
ちょっと過ぎて。生意気盛り?

これまで。
稲と稲の間には。
水が見えていたが。

今はもう。
ちょっと斜めから見るだけで。

全体がふんわりとした芝草のように。
見えてしまう。

自分の身体を投げ飛ばし。
(ひとり巴投げ)

その軽やかな緑の中へ。
背中から落とす。
(受身は出来なくても大丈夫)

たとえ。

泥だらけになっても。
絶対「気持ちいい!」に違いない。

その緑の上を。

トンボが。
不規則に飛んでいる。
赤トンボ。

一匹だと思ったら。
二匹・三匹・・四ひき・・・ご・・・・

けっこういる・・@@;

赤トンボは。
夕焼け小焼けで日が暮れて♪
という歌のimageで。

どうしても。

晩夏。少し早い秋の。
そんな季節を。
思い起こすが。

まぁ。飛んでいるものは。
・・・しょうがない(笑

赤トンボも。
勝手に想像しないでくださいよ。
なんて。
苦笑しているかもしれない?

畦に入る。

足を進める度に。
なにやら。
ぴょんぴょん飛び跳ねる。

それは。

水田の傍の。
細い水路に飛び降りて。
すーっと。

泳いで逃げていく。

カエル。

土色をした親指の爪ほどの。
ごくごく小さなカエル。

子供なのか。
成長した後なのか。
とんと。わからない。

それにしても。
たくさん逃げること。

ひょっとして。
食事中。
慌てふためいて。

ご飯をこぼしながら。
茶碗と箸を置いて(or手に持ったまま?

逃げた奴がいたかもね?(画・水木しげる

それに。
たくさんいたから。
一匹ぐらい踏みつけた?

だとしたら。
ああ・合掌。
成仏されてください@@;

水田を通り過ぎ。
川沿いを歩く。

川沿いのconcreteの。
土手には。
延々と漁網が掛けてある。

網には。

半乾きの泥が。
べっとりと付着して。

それは漁師と。
魚たちの格闘の跡?

そうやって。

足の向くまま。
ボチボチ歩き。

赤トンボの飛行の如く。
不規則に。
道を変えながら。

都合100分ばかりの。
walkingを終える。

仕事で歩くのと。
walkingとして歩くのは。
やはり気分が違う。

仕事で歩くと。
だんだんと。
足取りが重くなるが。

自由に歩くと。
次第に。
足取りが軽くなる。

その不思議さ。