オモイデタチキリソウ~さくら
w400_s-ob-yukata-heko_280-heko-obi-10-02.jpg




桜の花の下にいると。
あの人のことが。
いつも頭に浮かぶ。

「桜はこんなふうに咲くのよ」と。
メモ紙に。
蕾と花びらを描いたあの人のことだ。

「桜のある家に住みたい」と言い。
自分のことを「さくら」と。
人に呼ばせるほど桜が好きだった。

そして。

あの人を思い出すと。
同時に。
自分の中に悔恨が生じ。

どうして。
あの時。
あんなことを言ったのだろう。

どうして。
もっとやさしくできなかったろう。
と考える。

すると。

「なんたって手遅れですよ。
 旦那。ははは~」

笑いながら。
桜の木の背後から。
現れたのは。
もう一人の自分。

「旦那はねぇ。
 ほんとは何もかも。
 知っていたはずじゃなかったですかい?
 だって。あんたは独りが好きだもの。
 ははは~」

「そうか?」

「そうですとも。
 あっしはよ~く知ってますよ。
 もうね。
 それは刷り込まれているんですよ。
 遠い遠い昔。
 旦那がまだ自分を知らない時から・・」

「まるでオレの過去を。
 見て来たような話じゃないか?」

「そうそう。
 あっしはずっと見て来たんですよ。
 旦那が生まれる前からね。
 ずっと傍にいたんですよ。
 ははは~」

「それじゃあ。
 あんたは。
 オレの行く末を知っているわけか?」

「旦那だって。
 ほんとは見えてるんじゃないですか?
 あれを御覧なさいよ」

もう一人の自分が。
指さしたのは。
風に揺れる菜の花。

「あれが未来?」

「そうですそうです。
 あれが旦那の未来の姿さね。
 春には桜ばかりが咲くのじゃなくて。
 菜の花が咲いて。
 蒲公英が咲いて。
 あんたの好きな柳は若葉を付ける。
 それが旦那の未来さね。
 ははは~」

「どうにも。
 話が飲み込めない」

「知っているくせに。
 ははは~」

そうして。

もう一人の自分は。
陽炎のように。
桜の花に吸い込まれていった。

春は始まったばかり。





スポンサーサイト
オモイデタチキリソウ
majyo.jpg



深い森の奥には。
魔女の住む館があり。

そこには。時折。
人目を忍んだ訪問客がある。

その目的の多くが。
魔女の作る特別な薬草に。
力を借りたいというものだった。

さて。その薬草は。
何に対して効果があるのだろうか?

魔女が。大きな鍋に。
グラグラ煮詰めているのは。
「オモイデタチキリソウ」という薬草だったが。
それは。

「辛く悲しい想い出を断ち切る」

作用が働くらしかった。


・・・というのは。真っ赤な嘘で。
30年前に作ったお話・絵空事(笑

これには。ちょっとしたイラストもつけていたが。
もう。無くなってしまった。
オレの記憶の中だけにしか存在しない。

そのイラストの題名が。
「オモイデタチキリソウ」

先日来。この言葉が。
突如。甦ってしまい。
頭の中をグルグル廻っていた(笑

そのまま放っておこうと思ったが。
これは。過去の「びわ雑炊」と同じく。

オレの「造語」でもあるので。
カテゴリーのひとつとして載せておいた。

記事は書いていない(この記事は。番外と考えて^^;
というか。書けない(笑

断ち切りたいという想い出は。
いくらでもあるもので。

それこそ。ここで書けないような事柄が。
たくさんある(笑

それは。誰だって。均等に。
同じく抱えていることだろうと思う(でしょ?

だから。カテゴリーだけで。
いっこうに書く気もないのだが(笑

時が来れば。ひょっとしたら。
書くかもしれない。

ひょっとしたら。というのは。
そういう事柄は。

熟成変化する長い時間が必要だからだ。
(心の傷が快癒してから?)

さて。もし。
「オモイデタチキリソウ」があったなら。
オレは。魔女の館を訪ねに行くだろうか?

これは。難しい質問だ(それなら質問するな?^^;

森に行くまでの。金と余裕がない。
というのは。まずは置いといて(笑

そういう断ち切りたいほどの想いというのは。
心の襞(ひだ)に食い込んでいて。

その後の自分の人間形成にも。
大袈裟に言えば。運命にも。

重大な影響を与えているんじゃないか?
・・と思うから。

一概に。はい。消してください。とも。
言えないんだなぁ(笑 

「それ」があるから。
自分なのであり・・という部分もあるし。

全然。必要なし!と言い切れるものも存在するが。
果たして。本当にそうかというと。
よくよく考えると。これまた疑問に思ってしまう(笑

そうそう。ストレスが原因だったのかどうか。
ある時期。10秒おきに放屁していたことがある。
(本当にそういうことが起きるもなのです^^;)

所構わずプ~プ~やっていた。臭い付きで。
しかも一回の放屁時間が長い長い。

こう書くと笑い事みたいだけれど。そうではなくて。
10秒おきというのは。さすがに精神的に苦しいもので。

そうしたところに。多人数が集まった場所で。
プ~プ~。やってしまった。

大笑いされたけれど。若い女性だったら。
もう死んでしまいたいと思うような出来事だったろうねぇT-T

これなんかは。断ち切ってもかまわないなぁ(涙