スケッチ~不思議な光景
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近頃は夜な夜な。
2時間ばかりの散歩をしている。
(夜な夜な・・・どうして悪いimageがあるんだろ?w)

というのも以前に比べ体重が増え。
更に運動不足を痛感していることもあり。
改めてダイエットを決意したのだ!
(何度めですか?@@;)

今の季節の夜の散歩はいい。
涼しい風が吹いてブラブラ歩くのには。
ちょうどいい按配だ。

散歩コースはだいたい決まっており。
およそ4km先の目的地にゴールしてから。
Uターンして家に帰るというパターン。

途中。国道沿いを歩く。
国道沿いには様々な会社・店舗が並んでいる。
中でも多いのが自動社会社だ。

日本のメーカーがほぼ揃っている。
トヨタ・ホンダ・三菱・スズキ・日産・ヒノ。もうちょっと。
足を伸ばせばマツダ・スバルがある。

その間を縫うように点在するのが。
吉野屋・すき家・CoCo壱番屋・マックなどの。
ファースト・フード店。そして居酒屋・パチンコ店などで。
あの「ドン・キホーテ」もデ~ンと構えているw
(熊出没注意ラーメン。未だ絶賛?販売中^^;)

こんな国道沿いの中で。
何とも奇妙なというか不思議な光景がある。
(もっともこれは見方・考え方の問題だけれども)
その光景を正面から見るとはこうなる。

カラオケ倶楽部-墓石店-ゲームセンター


二つの娯楽施設の狭間に。
埋没するように墓石店があるという。
ある意味とてもcynicalな光景。

カラオケ倶楽部はネオンチカチカで。
ゲームセンターの入り口は。
大きなコブラの口を象っていてハデハデ。

その間にポツンと立つ墓石店。

どんなに楽しい・素晴らしい人生でも。
人生は夢幻の如く過ぎ去り。
やがて人はみな墓に入らねばならない。

そんな暗示をしているように見える。

この偶然の配置に。
気付いている人はいるのだろうか?
いるとしたらよほどの暇人か。
夢想家・皮肉屋だろう。

何れにしろ自分はその部類に入る。
だってこの道を通る時に。
思わずニヤリとする人間なんて。

そうそういないだろうw





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スケッチ~白い袋
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自転車にのって~わら半紙・黒鉛筆




鉛色の空を見上げれば。
風に吹かれ。
高く舞い上がる白いレジ袋。

袋はパラシュートのように。
内部に入った風で。
パンパンに膨らんでいる。

その様を見た瞬間。
「美しいものに出会った」気がして。
オレは動けなくなる。

そうするうちに袋は風の助けを失い。
目の前に降りてくる。そして地面に落ちて。
ふわりとふわりと右に転がってゆく。

再び風が袋を煽る。

袋は軽く右へ向かって。浮き上がるが。
すぐに降下し白い蛇の軌跡のように地面を這う。

袋は縁石に当たり動きを止める。

そして飛びたい気持ちが。
まだあるかのように。
パタパタとその「体」を揺らす。

オレは視線をそらし。
再び鉛色の空を見上げながら。
袋に背中を向ける。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「美しい」ものは。
どこにでも転がっているもので。
観察の仕方次第で。
「汚いモノ」でも「美しいモノ」に見える時があります。

例えば。

空中に浮かんでいる「ホコリ」
これに光が当たると。
キラキラ輝いてとても綺麗なんですね。

他にも。

お婆さんの鉛筆書きのメモ(広告の裏に書かれたモノ)
無人駅の壁にあった「小夜 必ず迎えに行くから」の白い文字。
桜の花びらが光に当たってキラキラ輝いていたこと。
外灯に照らされて妖しく銀色に光る三匹の仔猫たち。
これらが本当に綺麗・美しかったのです。

もちろん。

「ホコリ」や「ラクガキ」「桜の花びら」に価値はありません。
そしてこれらを「美しく感じる」ことができなくても何ら問題ありません。
ただ自分はそんな事ばかりを考えて生きてきました。

要するにカネにならないことばかり。
延々と考えていたという・・・
だから世間とズレてもしょうがないんだなと。

思う今日この頃なのです^^;)




スケッチ~やさしい半月
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夜半。

外に出てみれば。
ひんやりした空気と。
澄んだ虫の音。

辺りの家の明かりは。
すべて消え。
アパート下の。
青白い自動販売機の明かりだけが。
寂しく点る。

雲間には。
赤味を帯びた半月が浮かび。
半月は少し膨らんで。
母親の笑顔のように。
やわらかく。
周囲を照らしている。

その半月の光を浴び。
小さな。
千切れ雲が流れる。

傍らの大きな雲から。
急ぎ足で。
離れて行くその様は。
父親に勘当され。
家を飛び出す放蕩息子のようだ。

鉄道沿いの細い道を歩けば。
外灯の下に。
鉄柵作りのゴミステーションがある。

昔の話。

星のきれいな夜に。
このゴミステーションの上に。
痩せた三匹の仔猫がいた。

仔猫たちの体は。
ぼんやりと。
銀色に光っており。

それは青白い外灯の。
明かりのせいで。
灰色が銀色に。
見えただけのことだったが。

警戒しながらも。
しなやかに動き廻る銀色の肢体は。
まるで幻を見るように。
美しかった。

そのことがあった或る朝。
我が家の玄関先に。
一匹の猫が死んでいた。

痩せた灰色の仔猫だった。

すぐに。
あの夜の猫だと察知したが。
寄りに寄って。
我が家の前で死ぬということに。
何かしら。
不思議な縁を感じた。

はたして仔猫は。
あの夜の目撃者が誰であるかを。
知っていたのだろうか?

今でも。
ゴミステーションの周りは。
ぼんやりと。
銀色に光っている。





スケッチ~緑の沼
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黄昏。

空は青の上に。
薄いグレーをかけて。
ぼんやり。
暮れずんでいく。

頭上に一羽の鳶が飛んでいる。

どうやら。
禿げ頭を獲物と。
勘違いしているのか。
グルグルと。
オレの頭を中心にして。
円軌道。

顔を上げていると。
さすがに鳶も。
あ。
と気が付いたか。

「残念。
 あの顔は獲物ではない!」

と悟って。
赤くなった西の空へ消えていく。

否否。

彼の思惑からすれば。
「あれは不味そうだ(涙」
だったのかもしれないw

高架道路の下を。
真っすぐに歩いて。
ああ。
そうだと思い出す。

この近くに。
小さな沼があるのだ。

池・貯水場・溜池?
呼び名はどうなのだろうか?
オレの中では沼が相応しい。

沼と言えば。

萬画家の故・石ノ森章太郎が。
彼の著作「マンガ家入門」において。
マンガの作り方を説明するために。
「龍神沼」という作品を描いている。

ある山里の。
沼に住む龍の化身の少女と。
旅の青年の短い物語。

土俗的な雰囲気があって。
忘れ難い作品。
カブトムシを孤独の象徴として。
描いたコマ割りがあるなど。
作品のそこら中に。
天才・石ノ森の輝きがある。

小学生の頃。
この作品を読んでしまった故に。
神秘性を持っているのが。
沼というものだと思っているw

さて。
その沼の前に立つ。

沼の後ろやその前には。
休耕田があり。
すぐ近くには民家がある。

沼の大きさは。
右から左にかけて20mほど。
足元から。
向う岸までは10mぐらい。
柔らかい四角のような。
形をしている。

水面は緑というか。
暗緑色。
濁っているから底は見えない。

残念ながら。
神秘的な様子はないけれど。
なんだかカワイイ?沼だw

周囲はヤツデの木や。
雑草に覆われているが。
緑色の水面は。
すべて視覚に入る。

沼の内側には。
黄菖蒲の葉の塊が。
四カ所に分かれて。
繁っている。

どの塊にも。
ほとんど花は付いておらず。
ただ足元にある塊にのみ。
黄色い花がひとつ。
咲いている。

足元近くの水面には。
沼の底から。
一本の枯木が突き出ており。

今日は出ていないが。
亀がその上で。
休んでいることがある。

急に。

向う岸の右手の水面に。
同心円が描かれる。

中心にいるのは。
魚だろうか?
黒い姿をしている。

暗くなりかけているから。
はっきりとした形がわからないが。
件の亀かもしれない。

時折。
ヤブカのような虫が。
顔のまわりに集まって来る。

それらを。
手で追いやっているうちに。
沼の周囲から。
虫の声が。
聞こえているのに気付く。

二、三種類の声が。
これから来る夏を。
想起させるようにして。
声高らかに鳴いている。

そして。
オレもいるんだよ。
とばかりに。

蝦蟇蛙が。
ボォ~・ボォ~と。
低く。
ふた声鳴く。

その声を聞いてオレは。
はっきりと。
廻りが暗くなったことを知る。




スケッチ~春風景
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見上げると。

川土手には桜の木があって。
やわらかな午前中の光を浴びて。
風に花を散らしている。

誘われるようにして。
川土手に上がると。
眼下に緑の河川敷がある。

そこを歩いて。
水量の少ない川を覗く。

川幅は確かに広いけれど。
なんのことはない。
ほとんど草木の繁る中州ばかり。

穏やかな水面は。
春の光を照らしながら。
静かに静かに流れている。

川に向かって足を投げ。
腰を下ろし正面を見る。

そこには。
なだらかな山が横たわり。
所々に桜の花が見える。

麓には赤い屋根瓦が連なり。
その前を呑気そうに。
軽トラがトコトコ走っていく。

顔を左に向けると。

黄色い花に。
根元を囲まれた桜の木があって。
その先には。
黒ずんだ昔風の。
セメント造りの橋が掛かっている。

橋を渡った先には。
明治以来の醤油作りの工場があって。
橋と同じく黒ずんだ色をしている。

だからといって。

それらは少しも暗い調子ではなく。
青い空と明るい日差しの中にあって。
むしろ全体の風景を。
きゅっと引き締める役割を。
果たしているように思える。

顔を右に向けると。

上空に三つの。
こんもりとした雲が流れている。
さてコッペパンというのは。
こういう形をしていたんじゃないか?
などと。
食い意地の強い連想が働く。

雲は。
ゆっくり形を崩しながら。
右へ右へと流れて行く。

その雲の間から。
一羽の。
アオサギが飛行してくる。

翼を広げたまま固定し。
グライダーのように。
目の前を過ぎ去って。
左眼下にある草の繁った中洲に降りる。

魚は目には見えないが。
きれいな水面は。
魚が跳ねるようにキラキラした光を。
反射させている。

ぼんやり煙草を吸う。

その煙は。
微風に押し流されて。
すぐに消えていく。

時間が過ぎて行く。
だけれども。
時間が経っていない様にも思える。

春の空気の中に。
すべての時間が溶け込んで。
ゆっくり。
ゆっくり。
眼前の穏やかな川のように。
流れている。